成年後見サポート

【Q】成年後見制度について教えて下さい

A】 急速な高齢化を迎えているわが国において、1997年に介護保険法が成立し、2000年から施行されました。介護サービスは、行政からの定型的なサービスの提供型から、利用者がその内容を選択できる民間契約型のサービスになりました。このような介護サービスの契約化は、契約に必要な判断能力を欠くあるいは不十分な方であってもサービスを利用できるような「支援」の制度として現行の成年後見制度導入の動機になったとされています。認知症高齢者や知的障がい者精神障がい者等の権利を擁護する成年後見制度に行政書士・行政書士会は積極的に関わり参画しています。

 

【Q】任意後見とは?

【A】 任意後見契約のこと。判断能力が十分にある間に、本人(委任者)が要介護状態になった場合に備えて、自ら選んだ人(受任者)に代理権を付与することを公正証書で予め契約しておきます。任意後見契約は、本人の意思に基づく後見ですから本人の自己決定・意思の尊重と言う点では成年後見制度の理念に応える制度です。しかし利用する方にとって不安やトラブルの危険があるのが現状です。行政書士会では、行政書士が任意後見契約を締結する場合の厳格な基準を設けて安心・安全なシステムを作っています。

   

【Q】法定後見とは?

【A】既に判断能力が低下している場合に利用します。医師の診断書等を添えて、家庭裁判所に後見等開始の審判の申立をします。法定後見制度には、後見・保佐・補助の3つの類型がありご本人様の判断能力によって決まります。

後見:判断能力が欠けているのが通常の状態の方

保佐:判断能力が著しく不十分な方

補助:判断能力が不十分な方

後見人の選任・報酬付与については、家庭裁判所が決めます。

   

【Q】行政書士に依頼するメリットは、何ですか?

【A】日本行政書士会連合会により行政書士を正会員として、一般社団法人コスモス成年後見サポートセンターが2010年に設立されたました。成年後見制度を通じ、高齢者、障がい者の権利の擁護・福祉の増進に寄与し、個人の尊厳が保持されるよう努めています。

 コスモス成年後見サポートセンターでは、研修を行い、会員の資質と向上に努めています。
また、会員の指導・監督を徹底するとともに、万が一に備えて、会員全員が成年後見賠償責任保険に加入しています。所定の研修を終えた会員を、各地の家庭裁判所に、後見人・後見監督人などとして推薦しています。地域偏在の少ない行政書士、地域密着度の高い行政書士が、その周辺業務である遺産分割協議書の作成や遺言書に係わる支援業務なども含め、権利義務・事実証明に関する書類作成の専門家として、成年後見制度に積極的に取り組むことが行政書士としての役割・専門職後見人に対する期待にこたえることであると考えています。

   

【Q】スポルト厚木に依頼するメリットは、何ですか?(スポルト厚木の取組み)

【A】当職がスポルト厚木を開設する動機となったのが、成年後見制度をもっと多くの方に利用してもらえないだろうかと想った事がきっかけでした。介護保険の利用者数に比べて成年後見の利用者数はまだまだ少数です。後見・保佐・補助の類型も、後見の利用割合が異常に多い(概算82%)と言うのが日本の現状です。後見の場合は制度利用の必要性や緊急性が高かったと言う事情もあるでしょうが、まだまだ成年後見制度を利用すべきであろう人たちが利用できないで居ると言うのが、高齢化が進む日本の現状です。後見人の担い手としてのご家族の諸事情の変化や専門職後見人の人的な不足、市民後見のシステム作りの遅れ、そして法的な整備の遅れなどさまざまな背景があります。ご家族、専門職あるいは一般市民であれ、後見人には後見人としての専門性(程度の問題は別に議論を要すると想うのですが)が求められるのですが、その専門家の養成がが間に合っていないのが問題だと思えるのです。「ご本人の権利の擁護、財産管理、身上看護の専門家になる」と言うのがスポルト厚木の目標です。

 

後見人に就任後の手続き

【Q】後見人に選任されました。選任後の手続について教えてください?

A】成年後見人(保佐人,補助人)は,選任の審判が確定した時点で,その職務に就任します。

  1. 親族又は家庭裁判所から事件記録を謄写して、本人に関する情報を収集します。

  2. 登記事項証明書の取得を申請します。

  登記事項証明書の取得には、審判書を取得したときから概ね4週間かかります。

  3. 成年後見人は,就任してからおおむね1か月以内(裁判所から期日を指定されます)に財産目録、後見 

   事務計画書、後見事務経過一覧表を作リ,家庭裁判所に提出します。

   就任してから財産目録を家庭裁判所に提出するまでの間は,成年後見人は,急迫の必要のある行為のみ 

   を行うことができます(民法854条)。ただし,財産目録の作成に必要な調査は当然行うことができ

   ます。申立て時に提出する財産目録は後見等開始の審理のためのものであるのに対し,選任後の提出

   は法律で定められた後見人の義務であり,家庭裁判所が後見人等を監督するための資料となるもので

   す。提出後、家庭裁判所より問合せがなければ後見事務を開始して良い。

   「第1回家庭裁判所への報告」

  この後も,一定期間毎(通常は1年)に,裁判所の監督(後見事務報告書や財産目録,資料の提出等)

   を受けることになります。

  4. 本人財産の占有の確保:本人又は財産を管理する方(家族、病院、介護施設等)から、受取証を交付し

  て、預金通帳等の引渡しを受けます。

  5. 不動産の調査:固定資産税評価証明書、登記事項証明書の取得

  6. 預貯金の調査:金融機関への届出の際に行います。

  7. 債務の調査

  8. 行政機関、日本年金機構への届出「送付先の変更届」

   健康保険:国民健康保険、後期高齢者医療保険(生活保護受給の場合は必要ない)

   介護保険、障害福祉、生活保護

  9. 金融機関への届出

 

  •  名義を変更する場合は、(本人の氏名)成年後見人(氏名)が良いと思います。キャッシュカードを発行してくれます。必要書類は、銀行によって違うようです。例えば、通帳、登記事項証明書、後見人の実印・印鑑証明書・銀行届印・身分証明書が必要でした。

  •  「第1回家庭裁判所への報告」以降にする、新規口座を開設する場合の必要書類は、登記事項証明書、本人の身分証明書(保険証等1通で可)、後見人の銀行届印・身分証明書、最初の金額が必要でした。キャッシュカードを発行してくれます。安全性を考慮した上でインターネットバンキングを利用できると、実務上は大変便利になるのですが--------

 

死後事務

【Q】死後事務委任契約について、教えてください?

【A】本人(依頼者、委任者)の死亡は、後見の終了原因です。後見人(任意後見人)は家庭裁判所に報告し、法務局に後見終了の登記申請をすることになります。後見が終了すると後見人は、相続人又は相続財産管理人に対し「管理の計算」(民法870条)の報告をします。

 死後事務委任契約とは、委任者(本人)が第三者に対し、亡くなった後の諸手続、葬儀、納骨、埋葬に関する事務等(死後事務)についての代理権を付与して、委任する契約を言います。死後事務委任契約は「ご本人の死亡によっても終了しない」旨の特約をしておくことで、亡くなられた後も契約を存続させることができるものです。本人の死亡によって、法定後見等や任意後見(任意後見契約)は終了し、死後事務委任(死後事務委任契約)は開始します。

「身寄りはないのでお葬式、供養をお願いできる人がいない」「自分が亡くなった後、友人や知人に連絡をして欲しい」「相続人はいるが頼りたくない。信頼できる人に、相互を頼みたい」。死後事務委任契約で、こんな心配、お悩みに対応できます。

 

Q】被後見人が死亡しました。後見人としてすることを教えてください。

A1】後見等は、本人(被後見人)の死亡によって終了するとされています。

  専門職後見人が、死後事務を行うには法の定めによって行いますが、実務上は多々問題があり、早急の法整備が望まれます。ここでは関連する条文を記載しておくことにします。

関連条文(※は追記しています。) 民法

 (後見の計算) ※管理の計算とその報告

  第八百七十条  後見人の任務が終了したときは、後見人又はその相続人は、二箇月以内にその管理の計算(以下「後見の計算」という。)をしなければならない。ただし、この期間は、家庭裁判所において伸長することができる。

  (委任の規定の準用) ※死後事務と応急処分義務

  第八百七十四条  第六百五十四条及び第六百五十五条の規定は、後見について準用する。

  (委任の終了後の処分)

  第六百五十四条  委任が終了した場合において、急迫の事情があるときは、受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない。

 (事務管理) ※死後事務と事務管理

  第六百九十七条  義務なく他人のために事務の管理を始めた者(以下この章において「管理者」という。)は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。

   管理者は、本人の意思を知っているとき、又はこれを推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。

 (委任)

 第六百四十三条  委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

  

戸籍法※届出は、死亡者の死亡地・本籍地又は届出人の所在地の役所等であることに注意を要します。

 第八十六条  死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知った日から七日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知った日から三箇月以内)に、これをしなければならない。

   届書には、次の事項を記載し、診断書又は検案書を添付しなければならない。

    死亡の年月日時分及び場所

    その他法務省令で定める事項

    やむを得ない事由によって診断書又は検案書を得ることができないときは、死亡の事実を証すべき書面を以てこれに代えることができる。この場合には、届書に診断書又は検案書を得ることができない事由を記載しなければならない。

  第八十七条  左の者は、その順序に従って、死亡の届出をしなければならない。但し、順序にかかわらず届出をすることができる。

第一 同居の親族

第二 その他の同居者
第三 家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人

    死亡の届出は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人及び任意後見人も、これをすることができる。

  第八十八条  死亡の届出は、死亡地でこれをすることができる。

    死亡地が明らかでないときは死体が最初に発見された地で、汽車その他の交通機関の中で死亡があつたときは死体をその交通機関から降ろした地で、航海日誌を備えない船舶の中で死亡があつたときはその船舶が最初に入港した地で、死亡の届出をすることができる。

 

後見登記等に関する法律

  (終了の登記)

  第八条  後見等に係る登記記録に記録されている前条第一項第一号に掲げる者は、成年被後見人等が死亡したことを知ったときは、終了の登記を申請しなければならない。

   任意後見契約に係る登記記録に記録されている前条第一項第四号に掲げる者は、任意後見契約の本人の死亡その他の事由により任意後見契約が終了したことを知ったときは、嘱託による登記がされる場合を除き、終了の登記を申請しなければならない。

   成年被後見人等の親族、任意後見契約の本人の親族その他の利害関係人は、後見等又は任意後見契約が終了したときは、嘱託による登記がされる場合を除き、終了の登記を申請することができる。

 

生活保護法 (葬祭扶助)

  第十八条  葬祭扶助は、困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して、左に掲げる事項の範囲内において行われる。

    検案

    死体の運搬

    火葬又は埋葬

    納骨その他葬祭のために必要なもの

    左に掲げる場合において、その葬祭を行う者があるときは、その者に対して、前項各号の葬祭扶助を行うことができる。

    被保護者が死亡した場合において、その者の葬祭を行う扶養義務者がないとき。

    死者に対しその葬祭を行う扶養義務者がない場合において、その遺留した金品で、葬祭を行うに必要な費用を満たすことのできないとき。

 

相続財産管理人

民法の相続財産管理人

(相続財産の管理)

第九百十八条  相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。

  家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に

必要な処分を命ずることができる。

  第二十七条から第二十九条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が相続財産の

管理人を選任した場合について準用する。

(相続財産法人の成立)

  第九百五十一条  相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする。

(相続財産の管理人の選任)

  第九百五十二条  前条の場合には、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によっ

て、相続財産の管理人を選任しなければならない。

   前項の規定により相続財産の管理人を選任したときは、家庭裁判所は、遅滞なくこ

れを公告しなければならない。

 

相続財産管理人の選任による相続人の無い被後見人の遺留品の処理

相続財産管理人の選任手続き「相続財産管理人選任申立書」

申立人

   利害関係人(被相続人の債権者,特定遺贈を受けた者,特別縁故者など)

 検察官

 申立てに必要な費用

 収入印紙800円分

 連絡用の郵便切手930円分(82円×10枚、10円×10枚、1円×10枚)

 官報公告料3775

  申立てに必要な書類

 申立書

 申立添付書類

 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 被相続人の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している者がいる場合,その子(及びその代襲

者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

被相続人の兄弟姉妹で死亡している者がいる場合,その兄弟姉妹の出生時から死亡時まで

のすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

代襲者としてのおいめいで死亡している者がいる場合,そのおい又はめいの死亡の記載が

ある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

被相続人の住民票除票又は戸籍附票

財産を証する資料(不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書、預貯金及び有価証券の

残高が分かる書類(通帳写し,残高証明書等)等)

利害関係人からの申立ての場合,利害関係を証する資料(戸籍謄本(全部事項証明書),

金銭消費貸借契約書写し等)

財産管理人の候補者がある場合にはその住民票又は戸籍附票

 

 相続財産管理人の選任後の手続

 (相続債権者及び受遺者に対する弁済) 

相続財産の管理人選任の公告二箇月

相続債権者・受遺者に対する請求の公告二箇月

 第九百五十七条  第九百五十二条第二項の公告があった後二箇月以内に相続人

のあることが明らかにならなかったときは、相続財産の管理人は、遅滞なく、すべての相続債権者及び受遺者に対し、一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。

(相続人の捜索の公告)六箇月

 第九百五十八条  前条第一項の期間の満了後、なお相続人のあることが明らかでないとき

は、家庭裁判所は、相続財産の管理人又は検察官の請求によって、相続人があるならば一定の期間内にその権利を主張すべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、六箇月を下ることができない。

(特別縁故者に対する相続財産の分与) 三箇月、計13箇月

 第九百五十八条の三  前条の場合において、相当と認めるときは、家庭裁判所は、被相続人

と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって、これらの者に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる。

  2 前項の請求は、第九百五十八条の期間の満了後三箇月以内にしなければならない。

(残余財産の国庫への帰属)

 第九百五十九条  前条の規定により処分されなかった相続財産は、国庫に帰属する。この場

合においては、第九百五十六条第二項の規定を準用する。

 

成年後見の事務の円滑化

Q】「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」(死後事務関係)の変更点について教えてください。

 A1】1.なぜ死後事務に関する規定が設けられたのか 

             2.今回の法律でできることになった死後事務 

             3.死後事務を行うための要件 を説明します。

 1.なぜ死後事務に関する規定が設けられたのか

 成年被後見人が死亡すると、成年後見は終了し、成年後見人の法定代理権は消滅します。従来は、後見人の裁量、緊急を要する場合の応急善処義務、又はそれ以外の事務に関しては事務管理法理に従って処理してきました。成年後見人としては、死後事務を行う権限があいまいで、立法的解決を求める声が大きくなっていました。

 2.今回の法律でできることになったことは何か

 改正法(民法873条の2)により成年後見人が行うことができるとされた死後事務は、以下の3種類です。(法務省のHPの解説)

(1)個々の相続財産の保存に必要な行為(1号)

 ・相続財産に属する債権について時効の完成が間近に迫っている場合に行う時効の中断(債務者に対する請求。民法第147条第1号)

 ・相続財産に属する建物に雨漏りがある場合にこれを修繕する行為

(2)弁済期が到来した債務の弁済(2号)

 成年被後見人の医療費,入院費及び公共料金等の支払

(3)その死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産全体の保存に必要な行為

 (3号)

 ・遺体の火葬に関する契約の締結

 ・成年後見人が管理していた成年被後見人所有に係る動産の寄託契約の締結(トランクルームの利用契約など)

 ・成年被後見人の居室に関する電気・ガス・水道等供給契約の解約

 ・債務を弁済するための預貯金(成年被後見人名義口座)の払戻し

3.死後事務を行うための要件

(1)~(2)の死後事務を行うための以下の要件を満たしていることが必要です。

①成年後見人が当該事務を行う必要があること

②相続人が相続財産を管理することができる状態に至っていないこと

③成年後見人が当該事務を行うことにつき、相続人の意思に反することが明らかな場合でないこと

(3)の死後事務を行うための要件は、上記の①②③に加えて

⓸家庭裁判所の許可 が必要です。

 

 Q本人の死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為をする家庭裁判所の許可について教えてください。

  

A】許可申立に必要な書類は、以下のとおりです。

 

【申立書】申立の趣旨(必要に応じて☑を入れます。

 □成年被後見人の死体の(□火葬□埋葬)に関する契約を締結する

 □成年被後見人名義の下記の預貯金の払戻しをする

 金融機関名           支店名          

 口座種別       口座番号              

 払戻金額 金            円

 □ 成年被後見人の納骨に関する契約を締結する

   成年被後見人が生前契約していた公共料金の契約を解約する

 ことを許可する旨の審判を求める。

【申立事情説明書】

 1.申立ての理由及び必要性、ならびに2.本人の相続人の意思に反することが明らかであるとの事情がないことにつき、記載します。

【疎明資料】許可を要する行為の種類に応じて提出します。

火葬、埋葬に関する契約の場合は、提出は不要。

動産等の寄託契約の場合は、寄託契約書(案)や見積書の写し。

電気ガス水道等の供給契約解約の場合は、提出は不要。

債務弁済の為の預貯金の払戻しの場合は、債務の存在を裏付ける資料。

【本人についての書類】

死亡診断書の写し又は死亡の記載のある戸籍謄本

【費用】

 収入印紙 800円分

 郵便切手     82円分

 

首長申立て

【Q】首長申立てについて教えてください。

【A】 以下は、首長申立ての根拠条文です。

老人福祉法(審判の請求)

第三十二条  市町村長は、六十五歳以上の者につき、その福祉を図るため特に必要があると認めるときは、民法第七条 、第十一条、第十三条第二項、第十五条第一項、第十七条第一項、第八百七十六条の四第一項又は第八百七十六条の九第一項に規定する審判の請求をすることができる。

 

知的障害者福祉法(審判の請求)

第二十八条  市町村長は、知的障害者につき、その福祉を図るため特に必要があると認めるときは、民法第七条 、第十一条、第十三条第二項、第十五条第一項、第十七条第一項、第八百七十六条の四第一項又は第八百七十六条の九第一項に規定する審判の請求をすることができる。

 

精神保健福祉法「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(審判の請求)

第五十一条の十一の二  市町村長は、精神障害者につき、その福祉を図るため特に必要があると認めるときは、民法 (明治二十九年法律第八十九号)第七条 、第十一条、第十三条第二項、第十五条第一項、第十七条第一項、第八百七十六条の四第一項又は第八百七十六条の九第一項に規定する審判の請求をすることができる。

 

民法 7条       後見開始の審判

  11条       保佐開始の審判

  13条第2項     保佐人の同意を要する胸の審判

  15条第1項     補助開始の審判

  17条第1項     補助人の同意を要する旨の審判

  876条の41項  保佐人に代理権を付与する旨の審判

  876条の91項  補助人に代理権を付与する旨の審判

 

厚木市成年後見制度に基づく市長申立てに関する要綱(審判請求の要請)も参考にしてください。

 

保佐開始の申立

 

Q】保佐開始の申立と、保佐人に代理権を付与する申立について

A】保佐人には当然に代理権を付与されるわけではありません。家庭裁判所が、申立てにより、特別の法律行為について保佐人に代理権を付与します。代理権付与の申立は保佐開始の申立と同時にされるのが通常ですが、保佐開始の審判後に申し立てることも可能です。

 

 

Q】保佐人に代理権を付与する審判をする場合の本人の同意について

A】本人の同意が必要になります。家裁調査官が本人と面接して確認します。本人が反対の意向を表明した場合は、代理権が付与されることはないので、申し立てを取り下げない限り、却下されることになります。

 

 

Q】保佐開始の申立に併せて、代理権付与の申立をしたいのですが

A】保佐開始の申立書を利用して行う事ができます。

 申立の趣旨の欄に代理権付与の申立に対応する記述があります。

申立の趣旨

本人について保佐を開始するとの審判を求める。

(必要とする場合に限り、あてはまる番号を○で囲んでください。)

    本人が以下の行為(日用品の購入その他日常生活に関する行為を除く。)をするにも、その保佐人の同意を得なければならないとの審判を求める。(☆)

    本人のために以下の行為について保佐人に代理権を付与するとの審判を求める。

(行為の内容を記入して下さい。書き切れない場合は別紙を利用してください。)

 

 

 

 

 (別紙)【保佐・補助開始申立用】代理行為目録を利用して、付与を求めたい代理行為の欄

               にチェックします。

 

Q】被保佐人は、一定の法律行為につき保佐人の同意を要する、とはど

        ういうことですか

A】保佐開始の審判を受けた本人(被保佐人)は、民法13条第1項所定

        の各行為については、保佐人の同意を得て行う事になります。特に

        重要な法律行為として19号を規定しています。

 

1 元本を領収し、又は利用すること

  預貯金の払戻し、弁済の受領、利息付きで行う金銭の貸付け、不動産の賃貸

2 借財又は保証をすること

3 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること

不動産売買、有価証券・知的財産などの資産価値を有する物・権利の処分

雇用契約・委任契約、寄託契約、介護契約や施設入所契約

4 訴訟行為をすること  他の者の申立に応じる場合には同意は不要です

5 贈与、和解又は仲裁合意をすること

  贈与を受けることは含まれません

6 相続の承認もしくは放棄又は遺産分割

  相続の承認も債務の相続で本人の不利益になる可能性があるため、同意を要します

7 贈与若しくは遺贈の拒絶又は負担付の贈与若しくは遺贈の受諾

  財産取得の機会を失うこと、又は負担を負うことになることから、同意を要しま

8 新築、改築、増築又は大修繕をすること

9 民法602条に定める期間を超える賃貸借

民法602条(短期賃貸借)の範囲内の賃貸借については、同意は不要です